人の基本機能として挙げられるものに「直立二足歩行」があります。
直立して、二足で、歩行する、のです。
ではその「歩行」は何のためにおこなうのでしょうか?
それは「移動」のためです。
現在の位置から希望する場所へ移動するために「歩行」をおこないます。
動物として必要な基本機能です。
ですが現代社会において、その基本的な機能を実行することが難しい方がいることも事実です。
なぜでしょう?
それは、日常的におこなう「歩行」は誰に教わるものではなく、我々が成長すると共に自然に身につくものだからで、
教わっていないからこそ間違えていても気が付かないから、です。
私も、こうして運動指導者の道を歩み始めるまでは、全く考えたこともありませんでした。
さて、我々が人間という「動物」として歩き方を自然に身につけられるとして、それが現代の社会ではどうでしょう?
インフラが整備され整った社会は、快適に生活するためには非常に便利です。
ですが、同時に「動物」的な基本機能を失わせるという側面もあると考えます。
例えば少し高い位置へ移動する際に
・でこぼこの未舗装の坂道を歩く
・自動で進み上ってくれるエスカレーターを使う
どちらの方が人の基本機能・運動能力が向上するか、明白ではないでしょうか?
世の中を見ると「歩き方レッスン」「痛みのない歩き方」などが目につきます。
それは、日常の歩きに支障を感じて、はじめて「歩き方」というものを意識し興味を持つ人は多いからでしょう。
歩くときに、ひざや腰など、身体に不安や不調を感じる。
その時にはじめて「歩き方」を見直そうと気が付くのかもしれません。
私は、20年以上運動指導者として活動してきました。
そこで得た知識と技術、そしてなによりも多くの経験をもって、現在も身体の使い方を指導しています。
運動、ストレッチ、身体の使い方、体幹トレーニング、そして歩き方。これらは技術です。
「歩き方」の技術を学んで、それを用いて「外反拇趾」をはじめとする足の困りごとを解決してもらいたい。
と思っています。
それが、人生100年時代と言われる現代、便利になった社会の中でも健康な体を保つことの土台となっていくのではないでしょうか。
歩き方について、考えてみませんか?